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理学療法士になってすぐの1年めは、先生や先輩のしていることを見て、学ぶことからスタートします。手伝いながら仕事を覚えていき、軽度の患者さんから、担当していくことになります。
見て学ぶ、評価や考察、臨床経験
ほとんどの施設での1年目理学療法士の仕事は、先生や先輩について回って、していることを見て学んでいくことからスタートします。
学校や試験で勉強した知識を使って、実際にリハビリの現場で先生や先輩がやっていることを見て、それを理解して、覚えます。それから、自分で同じことをやってみて、同じようにできるかどうか確認していくのです。もし自分でやってみて、同じようにできなかったときは、どこが違うのか、どうするべきなのか考えます。
1年めにすべきことは、学校などで学んできた基礎知識を確認して、患者さんの症状の評価や、その症状をどう考えて、どんなリハビリをするべきなのかを、自分で考えることができるようになることです。
例えば運動麻痺の患者さんをみるとします。この場合には、まず運動麻痺というのがどういうことなのかを確認します。そして、そのためにどんな動きができないのか、それを回復させるためにどんなリハビリをした方がいいのか考え、そのリハビリで実際に効果があるのか、治ってきたのかを確認しながら学んでいくことになります。
患者さん一人ひとりに対して、どうするのがいいのか、うまくいったとしても、もっとうまくいく方法がないか考えて、自分一人で患者さんのリハビリを担当できる技術を身につけていくことになります。
軽度の患者さんから担当
先生や先輩のサポートをして学びながら、だんだんと軽度の患者さんを担当させてもらえるようになっていきます。人によっては1年めから、1日4~5人の患者さんを担当する人もいるようです。
一人で患者さんを担当するようになってからも、先生や先輩にアドバイスをしてもらいながら仕事をします。
例えば、患者さんを手で支えて、起こしてあげるとします。その時に、患者さんの身体のどこに手を当ててあげると、うまく起こしてあげることができるのか。また、その時の力の入れ方はどうすればいいのか。患者さんに器具を使ってもらう場合、器具の使い方は患者さんに合っているか、などを考えながら進めます。
患者さんの脚を動かすためのリハビリをするときにも、そのリハビリを何のためにしているのか。患者さんのどの筋肉を強化することになるのかなどを考えて、もっとよい方法がある場合には上司にそれを教えてもらい、うまくいく方法を学んでいくことになります。
患者さんのリハビリのほかに、症例の発表などもしていくことになります。仕事の合間に患者さんの症状や、どんなリハビリをしたのかをレポートをまとめていき、先生や先輩から、フィードバックをもらい、添削してもらいます。
年に何度か症例発表がありますので、その時にこれをまとめて発表することも、大切な仕事の一つです。1年目から、学会での発表を任される方もいるそうです。
施設や事業所によっては、3か月ほどの試用期間があるところもありますが、そうではないところでも、だいたい半年から1年くらいかけて、少しずつできることを増やしていきます。
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