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志望校種別必見アドバイス

学校推薦型選抜・総合型選抜の関門を突破せよ志望理由書&面接6つの点検ポイント

国公立文系や私立理系など志望校種別によって科目選択のポイントは違ってくる。
そこで押さえておきたいポイントを受験の谷口先生から伝授。また先輩のアドバイスも参考にしよう。

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01

国公立 [文系]

谷口先生のポイントアドバイス

ポイント 1
国・英・地歴公民が基本

センター試験でいかに得点するかが大事。文系3科目は自分だけでなくライバルも得意なはず。入試でハイレベルな戦いになるのは必至。高校できちんと基礎を身につけておこう。

ポイント 2
センターも2次も数学で差がつく

文系科目で差がつきにくいと、センター試験で得点差になりやすいのが数学。嫌いだからといっても、まったくできないのは不利。授業中にしっかり学んで基礎を身につけよう。

ポイント 3
地歴公民は併願校の選択肢を広げる科目を

日本史と世界史の選択がメジャー。進学後、法学部や経済学部志望者は政治経済が必要なので、基礎だけは身につけよ う。ただし、2次試験や私大入試で受験科目にする学部は少ない。

先輩アドバイス

地理を選択したのは、センター試験で点がとりやすいこともあったけど、現代社会の勉強にも役立つと思ったから、選択して満足。(H大学環境人間学部/K・R)

数学が苦手で数学IAで受験したが、大学の授業では数学IIBも必要なことが多かった。事前に、授業内容を調べるべきだった。(F大学経済学部/S・T)

地理A・Bを選択したおかげで、センター試験でも両方で受験。点数の高いほうを使えた。(H大学教育学部/N・M)

大学で言語や文化について専攻するつもりなら、世界史Bは必要になるので選択しておくべきだ。(T大学教育学部/R・I)

02

国公立 [理系]

谷口先生のポイントアドバイス

ポイント 1
文系科目が苦手でもとっておく

国公立大学ではセンター試験が重視されるので、全科目でバランスよく得点できる ことが大切。現代文、古文、地歴公民などの文系科目が苦手でも、授業をとって基礎をきちんと学んでおこう。

ポイント 2
医学部志望者は理科3科目が理想

受験科目は物理・化学・生物のうち2科目選択が多いが、3科目を課す学校が増える見込み。また、後期試験を廃止する大学もあるので、志望校の入試情報の確認を。

ポイント 3
試験に不要でも入学後必要な科目がある

工学系は物理、医・歯・薬・看護系は生物など、とっておかないと入学してから授業についていけない場合もある。入試に不要でも志望学部・学科の授業内容をチェックして選択しよう。

先輩アドバイス

数学と物理が苦手だったが、センターで必要だったので物理・数学IIICを選択した。今の授業の基礎になっている。(T大学理科一類/S・J)

センター試験は生物・化学・物理もIが中心なので、IIまで勉強しておけば高得点が取れる。(R大学経営学部/U・A)

大学の授業では物理・化学・生物の知識が複合的に出てくるので、この3科目はどれも必要だった。(N大学農学部/W・E)

世界史が苦手だったけど、元カメラマンの先生の授業が面白くて大好きになった。どの先生が教えてくれるかも重要なポイントだ。(N大学医学部/S・K)

03

私立 [文系]

谷口先生のポイントアドバイス

ポイント 1
経済・経営系、心理系、情報系は数学をとろう

私立文系のなかで経済・経営系では市場動向の解析や統計、心理系、情報系では実験データ分析や統計など数学が授業で登場することも。とっておけば入学後の授業がスムーズになる。

ポイント 2
古文・漢文をとると選択肢が増える

国語は現代文だけでも多くの学校の入試に対応できるが、古文や漢文を課す学校もある。選択肢を広げるために古文や漢文もとっておこう。

ポイント 3
理系科目は教養として試験でも役立つ

入試問題では、英語で生命科学に関する長文や、現代文でノーベル化学賞の話題が出題されることもある。基礎だけでも知っていれば、そんな場合も戸惑わずに取り組めるはず。

先輩アドバイス

高校のとき倫理を選択しておいて入学後の授業に役立った。(R大学文学部/C・M)

入試科目にない地学を選択。授業内容は楽しく息ぬきになったし、教養も身についたと思う。(O大学ビジネスマネジメント学群/K・S)

オーラルコミュニケーションを選択したおかげで、入試の英語による口頭試問に役立った。(B大学外国語学部/M・I)

法学部では公民の知識が必要になるので、選択しておくといいと思う。(K大学法学部/F・H)

04

私立 [理系]

谷口先生のポイントアドバイス

ポイント 1
数学は全科目をカバーしよう

数学IIBと同じくらい数学IIICも大切な科目。できるだけ全科目をとっておこう。たとえ入試に必要なくても入学後、授業についていくために必要になることが多い。

ポイント 2
理科は入学後、必要な科目に注意

国公立のように物理・化学・生物の3科目が課されることはほとんどないが、工学部では物理や化学、看護学部では生物など、入学後、必要な科目をチェックしておこう。

ポイント 3
現代文や小論文はレポートや卒論作成に役立つ

実験結果のレポートや卒業論文の作成では、正確にわかりやすく人に伝えられる文章が書けることが大切。現代文や小論文の勉強が役立つので、授業でしっかり学んでおこう。

先輩アドバイス

志望校の入試科目になっていた物理が苦手だったけど、とってよかった。今になって役立っている。(T大学医療技術学部/O・H)

化学専攻に入ったが、授業の中に「生化学」というのがあって、生物をとっておけばよかった。(K大学理工学部/H・A)

理系志望だったけど、好きな国語で受験できる学校を選んで受かった。でも入学後、授業では数学や化学の知識は大事だった。(N大学生物資源学部/R・U)

栄養系の授業についていくためには、化学I・IIはとっておくべき。生物もI・IIの両方が必要になる。(K大学家政学部/K・G)

05

芸術系

谷口先生のポイントアドバイス

ポイント 1
英・国は手を抜かない

実技のほか筆記試験を課す場合、多いのは英・国の2科目。授業でしっかり勉強しよう。芸術周辺の領域を学ぶ学部・学科は学力重視なので入試科目や配点に注意しよう。

ポイント 2
実技優先が主流

美術、音楽など芸術系で合否の決め手になるのが実技。選択科目の勉強時間が実技力を磨くうえで妨げにならないような科目を選ぶようにしよう。

06

医療系専門学校

谷口先生のポイントアドバイス

ポイント 1
基本の考え方は私立理系と同じ

数学はできるだけ多くの科目を選択し、理科は入学後に役立つ科目をとるようにするなど注意のポイントは私立理系と同様。看護系では数学IAと生物を選択することが基本。

ポイント 2
進学前の予習のつもりで学習を

試験科目が面接や小論文のみという学校もある。しかし、入学後に高校の授業で学んだ内容が基礎になっている場合も多いので、授業はしっかり受けよう。

お話をうかがった方

  • 河合塾 教育研究部統括チーフ 谷口哲也さん
    河合塾 教育研究部統括チーフ
    谷口哲也さん

最新の大学の教育・研究活動を調査するほか、入試動向の分析も行う。高校の先生や高校生向けの講演依頼が殺到する受験対策のプロ。

2020年04月09日時点の情報です。