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視能訓練士の20年後、30年後はどうなる?

視能訓練士の20年後、30年後はどうなる?

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視能訓練士の仕事はAIや機械の進化により何か影響を受けることはあるのでしょうか。検査機器の発達が予想されますが、それに伴い、視能訓練士が行う検査はすべて人間に代わり機械が行うことは可能なのでしょうか。20年後、30年後の視能訓練士の仕事を見てみましょう。

機械の発達により、視能訓練士は検査機器の操作がしやすくなる

未来のイメージイラスト
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機械やAIが発達することによって、視能訓練士の仕事はかなり楽になっていくと思います。視能訓練士が取り扱う検査機器の操作方法は毎年改良され、簡易化されつつありますし、機械一つでできることもとても増えてきました。検査機器の取り扱いはとても難しく、その操作方法を覚えるのにとても苦労しますので、今後機械の発達や簡易化により視能訓練士の負担はどんどん軽減されることでしょう。
私の勤務するクリニックでも視能訓練士同士でこのことはよく話題になりますが、検査機器の操作方法が簡易化されることで視能訓練士は負担が減りうれしく思う反面、専門性がなくなってしまうのはちょっと問題だよね、という話にもなります。そういった懸念もあるのは事実です。
しかし、今後眼科での検査は専門の知識をもつ視能訓練士が行うべきだという風潮もあり、視能訓練士を設置する眼科やクリニックは増えていくことが予想されます。視能訓練士の有資格者のニーズはどんどん高まっていくのではないでしょうか。

患者のケアやアドバイスは視能訓練士にしかできない

どんなに検査機器の操作方法が簡単になったとしても、子どもの眼位検査や、斜視・弱視の視能矯正訓練などは判断力と観察力が求められる分野でもあり、AIや機械だけに頼ることは難しいと思います。
特に、視野がものすごく狭い人・失明しているなど視覚に障害があるため生活に何らかの支障を来している人に生活のしかたをアドバイスする「ロービジョンケア」は、視能訓練士の大切な仕事の一つですが、AIや機械にはできないものと考えています。患者一人ひとりの状態に合わせたケア方法をアドバイスする仕事であり、制度やサービス支援、便利な道具を紹介したり、障がい者手帳を取得すべきかどうかや、同行支援の派遣について説明し、勧めたりすることもあります。
さらに、斜視などの手術をした場合、元の状態に戻ってしまわないようにその患者の日常生活の過ごし方やクセなどを把握しながらトレーニング方法をアドバイスしていくことも、AIや機械には難しいと思います。
大学病院などでは、手術前のカンファレンスで視能訓練士が立ち会い、医師に手術の方針についてのアドバイスを行うこともありますが、この仕事もAIや機械に取って代わられるにはまだまだ長い年月が必要なのではないでしょうか。

取材協力

松村みなみ

沖縄県出身。小さい頃から生き物が好きで、大学も医療系大学に進学。発達障がいのお子さんが通う学童でアルバイトをしながら学生時代を過ごす。その中で視能訓練士を知り、大学卒業後視能訓練士科のある一年制の専門学校へ進学。視能訓練士として働いている。

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