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読書の腕前
岡崎武志/著

他人の人生を生きる読書

本はすぐに役立つものではない。即効性は無い。あらすじだけ読むなんて、言語道断。マラソンを車で走るようなものだと著者は言う。では、なぜ本を読むのか。それは「他人の人生」を生きることができるからだ。そんな贅沢なことはない。富豪でも殺人犯でも哲学者でも俳優でも、本を読めば、その人生を追体験できる。この本で、本への愛情が止まらない書評家・岡崎武志の読書人生を追体験してほしい。

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美術界の巨匠は読書嫌い!?

日本美術界の巨匠・横尾忠則は本嫌いだ。そんな横尾に、物好きな編集者が書評を依頼した。横尾は重い腰を上げ、そこから8年、朝日新聞に書評を書き続けた。あいかわらず読書は好きじゃないけれど、読んだ本の何かが作品や人生につながっていると言う。133冊の書評から、横尾忠則の頭の中を覗いてほしい。

145こんな読み方だってある

ぐずぐず読めば見えてくる

短編小説を11年かけて読む。著者が決めたことは「なかなか読み出さないこと」と「できるだけ長い間読み続けること」。本書では、最初に横光利一の『機械』を読み始めるのだが、タイトルだけを見て、あれこれと考える。機械について、人間について、読んでいないのに思索する。だから先に進まない。でも、この脱線や妄想や飛躍や誤読こそ、大事なのだ。読むことではなく、考えることを問い直す。ゆっくりぐずぐず読んでほしい。

147本のまわりの仕事

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本の編集、雑誌の編集、マンガの編集・・・編集者は地味で本をつくることばかり考えている? そうではないと、著者は言う。編集とは「メディアを活用して状況を変化させるチカラ」だと定義する。本だけではなく、お店や人やアートも使って、人や街を変化させる。だから、編集者の仕事は「魔法」のようなものだ。新しい仕事を生み出す著者の仕事術も要注目。

148やっぱり、本が好き

読んでいる人を見るのは心地いい

モノクロームの写真は、本の世界に身を投じている人々の時間を切り取る。庭先で、街角で、木陰で、教室で。ひなたぼっこしながら、友達と並んで、時にかたくるしく、時にリラックスして・・・。見えないはずの読み手の頭の中まで写す写真集。読む時間を体験してほしい。

149本屋さんの物語

本屋は文化と芸術の始まりの場所

本屋さんは、本を売るだけの場所じゃない。ニューヨークの「スクリブナーズ書店」にはフィッツジェラルドのようなアメリカの作家が立ち寄り、パリの「シェイクスピア・アンド・カンパニー書店」にはヨーロッパの文豪たちが集まった。本屋は文化や芸術の始まりの場所だ。個性豊かな75の書店が「ニューヨーカー誌」のイラストレーターによって鮮やかに蘇る。こんな本屋が近所に欲しい!