• スタディサプリ 進路(大学・専門学校)
  • 学問を調べる
  • 建築学
  • 研究

建築学ではこんな研究をしています

私の研究テーマは、分譲マンションの建て替え問題についてです。建て替えが必要とされる老朽化マンションは日本で100万戸あるといわれていますが、建て替えが進んでいるのはわずか250戸ほど。どうすれば、スムーズにこの問題を解決できるのか数多くの事例を調査しています。(筑波大学 芸術系・芸術専門学群デザイン専攻 花里俊廣教授)

※このコンテンツは2018年の取材に基づき構成しています

老朽化マンションの建て替え問題を研究

ゴーストマンションを増やさないためには

私が研究しているのは、建築学のなかでも「建築計画学」といわれる分野です。人間の心理や行動に適した建物を建てるためには、どのように計画すればいいのか、建物の機能面、環境面、設計面から幅広く考えていく学問です。
具体的に取り組んでいる研究テーマは、分譲マンションの建て替え問題です。老朽化が進み建て替えしたほうがいいといわれているマンションは数多くありますが、様々な問題が障壁となって一向に進まないというのが現状です。
典型的な障壁が、所有者の合意です。マンションの所有者には、さまざまな年齢層の人たちがいます。例えば20代の入居者であれば、多少費用がかかっても、建て替えすることでマンションの資産価値が上がるのですから得と考えるかもしれませんが、70・80代の入居者は、経済的な問題からしても、この先何年も住まない住居にお金をかけたくないという思いが働きます。この両者の隔たりを埋めるのが一朝一夕にはいかないというのは、想像に難くないでしょう。

「建築的なアイデアを学び、コミュニケーション力を磨いてほしい」と語る花里俊廣教授

意思決定をスムーズに進めるシステムづくり

国の定めたマンション建て替え円滑法では、建て替えには所有者の8割の賛成が必要とされています。この8割という数字は、ほぼ全員が賛成しなければ建て替えられないということを意味します。建て替えが必要とされるマンションは日本全国に100万戸あるといわれていますが、そのうち実際に建て替えが進んでいるのはわずか250戸でしかありません。8割の合意が必要という数字がネックとなって、建て替えが決まらない、さらに仮に建て替えが決定したとしても5~10年と途方もない時間がかかっていることが少なくありません。
事実、老朽化が進んでいるにもかかわらず、建て替えできずに管理不全に陥り放置される住宅も増えています。そのまま5年、10年と経てば、人がほとんど住んでいないゴーストマンションがどんどん増えていくことにもなりかねません。
少しでも建て替えを進めるためには、合意が8割というのを緩和し、過半数の合意があればできるなど、ルール緩和の必要性も声高に言われはじめています。再生させるのか、終わらせるのか、その意思決定をスムーズに行うシステムのあり方を導き出すのは急務のテーマといえるでしょう。

取材協力:筑波大学 芸術系・芸術専門学群デザイン専攻 花里俊廣教授

全国のオススメの学校

建築学とはどんな学問?

建築学と他の学問とのかかわり

建築学では何をどのように学ぶか

建築学はこんな人に向いている

建築学を学んだ後の進路と今後の展望

建築学ではこんな研究をしています

建築学のここが面白い

もっと先生たちに聞いてみよう

Photo

時間・空間を超えて長く愛されるデザインを試みる先生

青山製図専門学校 インテリア学部インテリア工学科(夜間部)
安田 泰三先生

Photo

快適な空間づくりとは何かを教えてくれる先生

日本工学院八王子専門学校 建築設計科(2年制)
丸山 尚子先生

Photo

インテリアプランナー資格試験を合格に導いてくれる先生

京都建築大学校 建築学科
藤原 由紀先生

もっと見る

もっと在校生たちに聞いてみよう

Photo

お客さまの暮らしを豊かにできる家を作っていきたい!

京都建築専門学校 建築科二部
大池 恭平さん

Photo

デザインと建築を学ぶことでアイデアを形にする技術が身に付きます!

星槎道都大学 美術学部 建築学科 建築プロフェッショナル専攻
高橋 竜登さん

もっと見る

もっと卒業生たちに聞いてみよう

建築学に関連する本

大学・短大

専門学校

建築学を学べる学校を探すならスタディサプリ進路
RECRUIT